バレンタインのことを思い出していたら、忘れていた過去の自分の過ちが浮かび上がってきた。

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『母チョコ』『お世話チョコ』だけの人生だった。

実は大学生になって初めてお付き合いした人よりも前には・・・チョコをもらったことがありませんでした。笑。今振り返れば当然の報いです。

というのも、小学5年生の頃に初めてラブレターをもらったのですが、どうしたらいいかわからなくて返事をせず無視。数日は気まずかったけどしばらくすると何事もなかったよう接していました。

その子からもらったラブレターは誰にも見られることなく自宅の学習机の椅子の座布団カバーの中に隠され、多分高校生の頃こっそり捨てました。最悪です。

もし自分が同じことされたら相当傷つくだろうな・・・その子には謝りたいです。もしこの子にちゃんとYesでもNoでも返事をしていたらチョコがもらえていたかもしれません。

結局、高校生卒業までに女性から直接はっきりと好意を向けられたのはそれが唯一の出来事でした。

初めての『本命チョコ』。だが、しかし・・・

そして、はじめての本命チョコは大学1年生の頃。バイト先の子からでした。

クリスマス前から付き合い始め…といってもデート行って、夜電話したりとか、Pメール(懐!)しながら、始まって大体3か月くらいの頃に迎えたバレンタインデーでした。

小学生の頃の自分がした仕打ちに対してはずっと罪の意識はありました。だから『勇気を出して告白してくれたその子に応えたい』『断る理由なんてない』と思って付き合いだしたけど、ずっと冷静だった僕は一日おきの夜の電話や、朝晩の「おはよう」「おやすみ」のメールが苦痛に感じ始めてました。

自分なりに悩んで別れ話をしようと思ったときにバレンタインデーがきてしまい、そして会ってチョコレートをもらって、やっぱり永遠にこの気持ちの隔たりは埋まらないと悟って、翌日に別れ話をしました。これまた最悪です。

それであきらめて男に走ればいいのに、あきらめきれずもう一度女性と付き合います。サークルの同級生でした。

まじめで控えめな性格な子でした。甘え下手で女性らしさを押してくるタイプの子じゃなくてとても心が安らぎました。

いつも大学や資格の勉強を頑張っていて、おかげで僕が向上心を持とうとするきっかけをくれた人だと思っています。彼女のおかげで『学校の勉強』『サークル』『バイト』といった平凡で穏やかな大学時代を送ることができました。

その子とは2回生から大学卒業まで交際が続いて3回チョコレートをもらいました。

『好き』について自問自答するイベントだった。

でもバレンタインは、そのたびに『自分にその資格があるんだろうか』と感じるちょっと気の重いものでした。

チョコレートをもらってそのまま一夜を過ごす・・・みたいな子もいるなかで、僕は笑顔だけど冷静にお礼を言って『じゃあね』って家に帰る。しかも帰りたくて帰る。

だから『自分のこんな程度の気持ちがチョコレートをもらえるくらいの「好き」に含まれるのかな』なんて帰りの電車の中で考えて気が重くなっていました。

兄はこういうイベントの時は家に帰ってきませんでした。『兄は帰りたくないくらい好きな人と一緒にいるんだな』ととてもうらやましかったのと、『大人ぶりやがって』と激しく嫉妬したのを覚えてます。これもまたまた最悪です。

今ではもっぱら『お世話チョコ』。それもなくなりつつある。

そんなバレンタインデーですが、今ではほとんど職場関係でいただくことがあれば・・・くらいになっています。

プライベートではほとんどゲイの人としか会わないのでほとんどもらうことがなくなりました。本当に気楽です。

でも実は数年前まで、(とても恥ずかしいのですが)縁遠くなったなりの別の厄介な自意識に悩まされていました。それでバレンタインデー前後はコンビニで普通のチョコレートを買うのにも気が引けてました。

(ゲイばれバージョンでは)『あのひと男の子にあげるのかしら・・・?』という目。

(ノンケバージョンでは)『あのひとチョコレートもらえなかったのかしら・・・?』という目。

どっちサイドからも逃げられない厄介さでした。

じゃあ買わなきゃいいのですが、チョコレートは好きなんです。コーヒーと同じくらいの嗜好品です。なので買わないという選択肢はないのです。(普通のでいいんですけどね。)

モンティ的バレンタインデーのこれから。

こうしてコンプレックスの発動やお世話チョコの時代を越えて、今後はこのイベントを活用してチョコレートを趣味的に楽しめるようになりたいです。

もう人間関係を越えたところに『道』としてのチョコレートを知っていきたいと思います。謎な決意表明ですが。笑

バレンタインの思い出を振り返ると、特に女性に対して(男女関係の誤解を恐れやセクシャリティを受け入れることができず)誠実さに欠けた態度を取り続けていた自分を反省しなくてならないと思いました。

恋愛でなくとも愛情や友情の部分でもっと表現の仕方があったのではないかと思うし、それは今後もずっと自分の課題になるだろうと思っています。

そしてそれを克服するには自分の立場(ゲイであること)をはっきりさせることが一番の近道のような気がしています。

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